肩こりに悩んでいるあなたは、もしかしたら「肩甲骨はがし」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんね。肩甲骨を動かして血流を良くすることで、肩こりを解消しようというアプローチです。でも、ちょっと待ってください。動きが良くなるだけで、本当に肩こりは解消できるのでしょうか?
実は、肩甲骨は「動き」と「固定」のバランスがとても重要なんです。
今回はその理由と、肩こり解消に必要な具体的な方法についてお話しします。
肩甲骨はがしだけでは肩こりが治らない理由
肩甲骨は、胸郭(肋骨)の上に筋肉や筋膜で支えられている「不安定な関節」なんです。なので自由に動くことができる分、筋肉のバランスが崩れると動きすぎたり、逆に動きが悪くなったりしてしまいます。
なんで肩凝りが起こるのか?を考えてみると分かります。
肩甲骨を固定する力が弱いと肩甲骨は安定を求めます。
どこに身を置いたら安定できるか?安定するところを探します。
その結果、最も外側に固めて固定することが多くなります。
俗にいう、猫背のような姿勢ですね(背中の外側に肩甲骨が位置しているはずです)。
この、固めて固定するっていうのが筋肉や筋膜がガチガチに固めている状態、いわゆる『肩凝り』となります。
という事は、
肩が凝ったから筋肉をほぐす(肩甲骨をはがす)ようなことをすると、一時的に凝りはとれて楽になります。
そこで、正しい位置で固定できればいいですが、不安定さがでると、肩甲骨は安定性を求める。
また固めようとしますよね?
それが、肩こりを繰り返す要因となっています。
他にも、肩甲骨をはがす(動かす)だけでは、次のような問題が起こることもあります。
1.肩甲骨が過剰に動くことで肩や首に負担がかかる
2.安定性が不足して肩甲骨の位置が崩れる
肩甲骨が適切な位置に固定されないと姿勢が悪くなり、肩こりや猫背の原因になることも。
3.力が伝わらず、動作が非効率になる
無駄な力を使う事でまた、どこかの凝りを引き起こすことも。
肩甲骨の安定性とは、「動きすぎないこと」や「必要なときにしっかりと固定できる力」のこと。この安定性を保つには、肩甲骨周りの筋肉がバランスよく働くことが必要です。
たとえば、こんな筋肉が大切な役割を果たしています:
菱形筋:肩甲骨を背中に引き寄せる力。
僧帽筋(中部・下部):肩甲骨を正しい位置に保つ力。
前鋸筋:肩甲骨を胸郭に固定する力。
これらが弱っていると肩甲骨が不安定になり、肩こりが解消しにくくなるのです。
“動き”と“固定”のバランスを整える方法
☆ 肩甲骨を動かすエクササイズ
肩甲骨の柔軟性を取り戻すには、まず「動き」を良くすることが必要です。
セルフストレッチでは下記のようなものがあります。
①肩甲骨の円運動
両肩を大きく回すようにして、肩甲骨を滑らかに動かします。
自分の見える範囲ではないですよ。しっかり身体の後ろ側まで腕を回せるようにしましょう!
②腕を上げての肩甲骨ストレッチ
両腕を上げ、肩甲骨を引き上げる動きで筋肉をほぐしましょう。
これは、背骨も一緒に伸ばしてあげるといいですね!猫の背伸びを真似てみましょう!
☆ 肩甲骨を安定させるトレーニング
次に、肩甲骨を正しい位置に固定する力を育てます:
①両手を後ろについて、肩甲骨を内側に寄せるように動かす意識をする。
菱形筋を上手く効かせる感じですね。
②プッシュアップ(肘付きでもOK)の体勢で肩甲骨を動かし、安定性を高めます。
動いている感覚がわからない場合は、プッシュアップの姿勢で手(肘)で床を押すイメージから始めると動きが出やすいです。
他にもたくさんありますが、可動範囲が広いがゆえに間違った方向への動きにもなりやすいため出来ない場合は専門家と一緒に行うのがおすすめです!
もし「肩甲骨はがし」を試してみても効果を感じられなかったのなら、ぜひ肩甲骨の安定性に目を向けてみてください。動きと固定のバランスを整えることで、肩こりのない快適な日々が手に入るはずです!
closet_mochiでは、しっかり可動性を出しながら、周囲の筋肉がしっかり効くように収縮の促しも行います。
肩凝りでお悩みでしたらぜひ一度お越しください♪
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